そいとごえすの退避ブログ

2019-02-21 はてダから移転。

狂気に逃げる

先日、友人と雑談していてまだらボケの話になった。正常な状態とボケ状態(自分の子供の顔もわからない等の記憶の欠損)が交互に現れたりするので、周囲も本人もずいぶん困惑し、不安になるものらしい。
「正気」に戻れば自分の病状を自覚できる分、ボケっぱなしとはまた違う辛さがある。(ボケと狂気は違うので「正気」というのは語弊があるのだが。)
……という話から「ランメルモールのルチア」を連想した。現実を受け入れられず狂気に陥ったヒロインが歌い続ける「狂乱の場」は、時折正気に戻りかける描写が挿入されることでさらに恐ろしく哀れなものになっている。