そいとごえすの退避ブログ

2019-02-21 はてダから移転。

藤尾元労相死去と古新聞

偶然といえばこのニュース。

労相などを務め、タカ派の一言居士として知られた元衆院議員、藤尾正行(ふじお・まさゆき)氏が22日午後11時57分、肺炎のため、東京都内の病院で死去した。89歳だった。(中略)

86年、中曽根内閣で文相だった際、日韓併合を正当化する発言をして世論や野党の強い批判を浴びた。しかし、辞任を潔しとせず、中曽根康弘首相(当時)に対し、自らを罷免するよう要求。これを受けて同首相から罷免された。


今日、引越し以来放置していたダンボール箱をいくつか開梱したのだが、その中に昭和61年(1986年)9月8日の読売新聞が入っていた。第一面のトップ記事が「藤尾文相きょう辞意表明 /「個人の責任」強調 /問題発言一応の決着へ」である。すごい偶然だが、しかしなんの意味もない。まあいいや。ちなみにリード文は、


日韓併合を正当化するなど月刊「文芸春秋」で問題発言をした藤尾文相は七日、発言が内外に重大な影響を与えた責任をとって辞任する意向を固め、藤尾氏が所属する安倍派の安倍総務会長、福田元総理に伝えた。藤尾氏は八日、中曽根首相に、辞意を伝えるが、正式な辞任は若干、後にズレ込む可能性がある。いずれにしても藤尾問題は、一両日中に決着する運びとなり、対中韓関係も急速に正常化する見通しだ。後任には安倍派の塩川正十郎・元運輸相、田中竜夫・元文相の名前が浮上している。
となっている。この時点ではマスコミも辞任すると見ていたんだなあ。(上で引用した訃報にあるように、藤尾は結局辞任せず中曽根に罷免された。)

すっかり変色しているので捨てるつもりで部屋の隅に放っておいたのだが、死去の報を見て読み直してみた。
この当時は「土井たか子社会党党首に就任」というのがもう一つの政治注目トピックだったんだな。内政・総合面の政治風刺漫画は長ネギ背負った藤尾鴨をハンチング被った土井が弓矢で狙う絵で「カモネギが撃ってくれよと わめいてる」(牧野圭一)、TV欄、ニュースステーション*1の告知には「初の女性党社会党委員長土井たか子物語」とある。

*1:この当時のNステはキッチリ10:00スタートだったんだなあ。