そいとごえすの退避ブログ

2019-02-21 はてダから移転。

17歳力士急死

特に相撲に関心があるわけではないのだが、ちょうど『ああ播磨灘』(さだやす圭講談社)の「天下無双総集編」を読み返している時にこのニュースに接したので印象が強くて。ということで記事を抜粋メモしておく。



 遺族らによると、斉藤さんは26日午後0時40分ごろ、来月8日からの大相撲名古屋場所を前にしたけいこ中に倒れ、搬送された犬山市内の病院で死亡が確認された。26日深夜に新潟市の自宅に運ばれた遺体の顔面には打撲とみられる跡などがあった。このため、遺族は同部屋や愛知県警に死亡経緯の説明を求めたところ、27日午後、時津風親方から「激しいけいこで倒れた」などと説明があったという。斉藤さんは今月17日、けいこ場を逃げ出して自宅に戻り「帰りたい」などと話していたという。

遺体の顔面に打撲の跡、一週間前には自宅に逃げ帰っていた……と、事故というより事件を思わせる不穏な記事である。ところがその後配信された他紙の記事では


 顔やほおにけいこでできたとみられる擦り傷や打撲の跡があったが、部屋関係者の説明や医師の所見などから、同署では病死とみている。

 病院によると、斉藤さんの顔や両ひじには擦過傷があったが、けいこ中にできたものとみられ、コンピューター断層撮影法(CT)などの検査の結果、病死と診断した。斉藤さんは今年、時津風部屋に入門し、5月の夏場所初土俵を踏んだばかりだった。

と、事件性を否定する病死報道。しかし毎日は続報でも死亡状況について含みを残す記事を配信した。


(略)愛知県警犬山署は28日、斉藤さんの実家がある新潟市内で遺体を行政解剖し、死因について「特定は困難だが、多発外傷によるショックが考えられる」と発表した。同署は遺体の全身にあざや擦り傷、肋骨付近の軟骨骨折などを確認。いずれも通常のけいこでできたと考えても矛盾はないというが、関係者から事情を聴くなど当時のけいこの状況を慎重に調べている。
 一方、この日会見した時津風親方(元小結双津竜)は「申し訳ない。病院では死因は急性心不全と言われた。なぜ、急性心不全になったのか、何が悪かったのか原因は分からない。けいこがきつすぎるとは思わないし、何か疾患があったとも思えない」と話した。


警察によれば「いずれも通常のけいこでできたと考えても矛盾はない」ということだが、ZAKZAKは29日、「家族も正視できないほどひどい状態」、「根性焼きの跡も」と、“通常のけいこ”以外の何かを想起させる記事を出してきた。→ 親方誠意なし…17歳力士急死、耳は裂け根性焼き痕
詳細な記事だが内容と「親方誠意なし」という見出しが不釣合いだ。親方の“誠意”に言及しているのは短い一段落しかない。その部分を引用しておく。


 27日午後、自宅に時津風親方が事情説明に訪れた際、傷のひとつひとつについて遺族が「これもけいこでつくんですか」と説明を求めると、親方は「はい」と答えるのみ。「根性焼」の痕をただすと、口ごもりながらも「…うちにはたばこを吸う人間はいない」とだけ答えたという。


本日のZAKZAK記事によると来週事情聴取が行なわれる模様。遺族が28日に行政解剖の結果に納得した。これ以上話を大きくしたくない」スポーツ報知*1とコメント発表しているので大きな波乱はないだろう。



 大相撲の時津風部屋序ノ口力士、時太山(ときたいざん、享年17)=本名・斉藤俊さん=が26日のけいこ中に倒れて死亡した件で、愛知県警犬山署は事件性の有無を明らかにするため、来週早々にも同部屋の親方、力士から本格的な事情聴取を開始する方針を固めた。
(略)
 斎藤さんの叔父は本紙取材に「顔面は赤く腫れ、身体中にはアザとすり傷。耳は裂けていた。さらに大腿にはたばこを押し付けたヤケドの痕があった。これまで体に異常は一切なかった。新弟子検査もパスしているんだから、心臓疾患はとても考えられない」と語り、事件性を示唆した。


*1:朝日の記事では遺族コメントは行政解剖の結果には納得した。あとは愛知県警の捜査に任せたい」となっており、「これ以上話を大きくしたくない」という文言はない。