そいとごえすの退避ブログ

2019-02-21 はてダから移転。

篠原一の盗作で集英社が謝罪

集英社の文芸雑誌「すばる」8月号に掲載された篠原一さん(29)の短編小説と1998年に祥伝社から刊行された楠本まきさん(38)の漫画が酷似している問題で、集英社は6日発売の同誌11月号に「読者の皆様へ」と題する見解を掲載する。「著作権上の問題がある」と篠原さんの盗作を認め、楠本さんと読者に「お詫(わ)び」している。
文芸誌が作品に関する「お詫び」を載せるのは異例。篠原さんは17歳だった93年、「壊音 KAI―ON」により史上最年少で文学界新人賞を受賞した女性作家。
問題の作品は篠原さんの「19℃のロリータ」。楠本さんの「致死量ドーリス」と比べると、「夜ごと、僕らは街を徘徊(はいかい)した」(小説)、「僕等は夜毎、街を徘徊した」(漫画)など30カ所以上の類似個所があり、「この部屋のエアコンディションは快適だ」「中途半端に破滅型なの」など同じ文言もある。
「読者の皆様へ」によると、集英社は読者の指摘を受けて調査に着手。「編集部でただちに検討し、篠原氏と数回にわたり話し合いをもちました」という。その結果、「看過できる程度でなく類似しており、著作権上の問題があるとの認識に至りました」という。


盗作作家・田口ランディのスレッド@2chをワッチしている関係で盗作関係のニュースは割と早めに目に飛び込んでくる。篠原一の盗作の件は毎日新聞の第一報(8/18)*1以後目立った動きがなく(篠原はサイトを閉鎖して沈黙、集英社もダンマリ)、“限りなく黒に近い疑惑”のまま沙汰やみかと思っていたのだが、抗しきれずとうとう篠原が折れたらしい(盗作検証サイトを見る限りこの件は一目で真っ黒、「調査」に2カ月近くもかかるわけがない、集英社がやっていたのは篠原の説得だろう)*2


篠原の盗作については「一目で真っ黒」以外特に言うべき感想もないのだが、謝罪報道に対して自称文芸評論家・「毒蛇」こと山崎行太郎がとんでもないことを書いているので書きとめておく。

驚きましたね。11月号の「すばる」の巻末に、異例とも言うべき「お詫び」記事が出ている。読んで見ると、桜陰高校在学中に、高校生作家としてデビューした才媛の篠原一さんの新作が、ある小説からのパクリの疑いがあり、編集部と篠原さんと交渉の結果、正式に「謝罪」となったらしい。 (中略) 僕も、何回か会ったことがあるので、気の毒な感じもする。むろん、盗作、パクリの元になったと言われている小説を読んでいないので、「盗作」そのものの議論は正式には、僕としては留保しておきたい。盗作と騒がれて、文壇やジャーナリズムから抹殺されそうになったが、よく検討して見ると盗作とは言い難いという例が、ままある。僕が、「これは盗作ではない」と論陣を張った田口ランディの場合のように。


あいかわらず杜撰である。パクリ元は小説ではない(冒頭で引用した毎日の記事参照)。「すばる」の「お詫び」記事さえまともに読んでないのだな。

どさくさにまぎれてまた自身の過去の行状を捏造してるし。山崎は田口ランディの盗作に関して「よく検討」したことなどないだろう。「よく検討」していれば、「田口ランディネットアイドルから作家に変身した」などという知ったかぶりの珍説を披露したりはしないはずだ。山崎が2年前にやったのは、盗作検証派に対するデタラメなレッテル貼りと罵倒だけである。それに、掲示板に罵詈雑言を書き散らすのは普通「論陣を張る」とは言わない。
山崎による田口擁護のデタラメと掲示板荒らしに関しては雑文サイトに纏めてある。→ 「毒蛇」こと山崎行太郎について

*1:記事はすでにサーバーから削除されているので引用しておく。

集英社の文芸雑誌「すばる」8月号に掲載された篠原一(しのはらはじめ)さん(29)の短編小説「19℃のロリータ」と、1998年に祥伝社から刊行された楠本まきさん(38)の漫画「致死量ドーリス」のストーリーが酷似している上、同じ表現が数カ所あることが分かった。両社は篠原さんが盗作した可能性があるとみて調査を進めている。(略)
読者らの指摘で事態が明らかになった。インターネットでも話題になっている。すばる編集部は「調査中」としている。」

*2:記事中に篠原本人のコメントが無い。篠原はまだ盗作を認めてないのかも。だとすると、集英社は篠原に見切りをつけて「おわび」掲載に踏み切ったということなのかも。